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Webブラウザの仕様

【元々のブラウザが可能なこと】
  • 以下を除くHTMLに対応
    フレーム、文字サイズ・形状の変更(ドットフォントを1種類しか積んでない?)、etc
  • 一部CSSに対応
  • 一部JavaScriptに対応
    (座標を動的に変更して再レンダリングする“Dynamic HTML”とか“Ajax”は全般的に無理そう)
  • 対応文字コード: Shift_JIS、EUC-JP、ISO-2022-JP、UTF-8N
    ISO-8859-1(Latin-1)非対応
  • 文字セットはJIS X 0201/0208。丸数字やカッコ株といった「機種依存文字」は非対応
    (ただしX0201はフォントは積んでるがそのままではなぜか文字化けする)
  • 対応画像形式:JPEG、GIF、PNG
    アニメーションGIFも(軽いものなら)表示可能。ただし最適化してると表示できないことも。
    PNGのアルファ(半透明)はさすがに非対応。
【httPSPを使うことで可能になること】
  • ソフト所定の専用サイト以外のWebサイトへのアクセス
  • アドレスバー(URL入力欄)の表示
  • 「戻る」「進む」といったヒストリー遷移ボタンの表示
  • 簡易ブックマーク(お気に入り)の表示
  • フレームの(超)簡易展開
  • 日本語入力ができない場合での簡易ソフトウェアキーボードの提供
  • 元のブラウザのバグの修正
    (例:半角カナが化ける/対応してないのにISO-8859-1を要求する/etc)
【できないこと】
  • Flash・Javaアプレット・ムービー・オーディオファイルの再生

各ソフト間での違い

『ワイプ』と『ダービー』では、ブラウザの機能上の違いはないと思われます。(吐くUser-Agentがどちらも「SCEJ PSP BROWSER 0105 …」ですし)
ただ、実装上(?)、以下のような違いがあります。

【ワイプの特徴】
  • システムがバージョン1.5以降だとフォームで日本語入力・変換ができない(httPSPではかな入力だけは可能なソフトウェアキーボードを使うことができます)
【ダービーの特徴】
  • 画面上部に電波強度・時計のわかるバーが表示される
  • 「再読み込み」「トップページへ移動」のメニューが出せる
  • 色を指定しない場合のデフォルトが背景・文字ともに黒になっており、その場合は字が読めない(httPSPでは背景色を強制的に塗り替えるので大丈夫です)
  • オーバーレイで表示されるメニューが「前景色=白/背景色=透明」なので、ページによっては非常に見にくい
  • レンダリング・スクロールがちょっと速め?

背景と動作原理

PSPにはせっかく無線LAN機能(IEEE 802.11b)が標準搭載されているのに、「PSP用のWebブラウザ」はリリースされていません。(韓国ではハードに同梱されてるらしいですが…)(※2005年夏に発表されました)
そんな折、PSP用レースゲームソフト『ワイプアウト ピュア』が発売されました。このソフトは、ソフトメーカーが用意した専用サーバーからデータ(追加のコースとか機体とか)をダウンロードしてゲーム内で使うことができるのですが、この「サーバーからダウンロードする」機能はHTML/HTTPという、Webの仕組みを使って実現されていることが判明したのです。

ということは、普通のWebサイトにアクセスさせてしまえば、普通にWebブラウジングができてしまいそうです。
ところが、『ワイプアウト』にはURLを入力する機能もないし、専用サイトには外部サイトへのリンクもありません。そのままでは他のサイトにはアクセスできないようになっていたのです。まあ、ゲームソフトを作る側からしたら当然というか仕方ない気もします。

そこで、PSPとサーバーとの通信に割り込むことで、アドレスバーとか進む戻るボタンとかをムリヤリ表示してしまうことにしました。それがhttPSPです。
技術的に言うと、httPSPはつまるところhttp proxyです。ただ中継するだけでなく、HTMLを書き換えることによって、アドレスバーの表示などいくらかの便利機能を追加しています。