↓ハード同梱。PSP持ってなければ別々に買うよりお得っぽい
どこいつシリーズの最新作『レッツ学校』が発売されたので早速ゲット。前作は初代どこいつ(ポケステ)の焼き直しでしたが、今作はかなりアグレッシブな新作です。
何が凄いって、RSS対応。ゲーム内で任意のRSSを登録すると、そのRSSで使われてるコトバをトロたちに教えられるのです。
だからうちのトロたち、濃いですよ。任天堂を褒め称えたり、ジーコや柳沢を批判したり。「Web2.0を身につけるためにグーグルに入社したい」とか言って面接の練習始めたり。
人工無能が旬のワードを脈絡なく織り交ぜて喋る、というだけでしたらBlogPetとかでも既に実現されてることです。それだけでもまぁまぁ、面白くなくもない。
しかし「どこいつ」の凄さ(の一つ)は、その会話テンプレートの上手さにあります。微妙にニヤッとせざるをえない、絶妙な会話パターン。格の違いを思い知らされます。
それに加えて秀逸なのが、PS2『トロといっぱい』のときに産み出された「ごっこ遊び」という手法。トロたちが「何かの役を演じる」ことにより会話のレパートリーも面白さも、爆発的に開花したと言えます。マニアックなゲームでしたが、面白いゲームでした。その系譜が今回の『レッツ学校』には受け継がれています。
いっぽうで「どこいつ」シリーズがめんどくさかったのは、やっぱコトバを覚えさせる作業。「絶妙に面白いコトバ」を捻り出すのは一苦労ですし、また面白く使えるコトバを思い付いたとしても、自分で入力してるんだからどうしても新鮮味に欠けるのです。新鮮味を出すために、ポケステで通信すると相手からコトバをもらってきたりしますが、自分が面白がれるかは何とも。
しかしRSSです。自分がよく読むブログやニュースサイトのRSSであれば、基本的に自分の興味のあるコトバのオンパレードなわけで。トロたちがそれをガシガシ学習していきます。面白くないはずがありません。
「バーコードバトラー」や「ポストペット」は、私の中では革命的な存在です。それぞれ「バーコード」や「メール」という仕組みそのものをエンタテイメントとして昇華させたのですから。そして今回、「RSS→レッツ学校」という組み合わせをその仲間に入れてよいと思っています。
どこいつシリーズとしてもう少し突っ込んでみると、『私なえほん』『トロと流れ星』の頃にあった「毒にも薬にもならない、ぬる~い三文話」の流れは、完全に消え失せています。まあ、ぬるいと言えばぬるいんですが、今回、毒多め。「ネコのくせに」とか平気で言い合っています。
あとテンポが物凄くいいです。1つ1つのシナリオというかエピソード(授業)はかなり短めですからいつでも中断できますし、学校の時間割どおりに話が進んでいきますので、『トロといっぱい』の頃にあった「自由度が高いので何をしていいかよくわからん」という心配もありません。いっぽうでストーリーなんてあってないようなものですので、中断して再開しても「つぎ何やるんだったか忘れた」ということもありません。
ゲームとしての完成度を高めた上に、RSSのようなイノベーティヴな試みも取り入れていて、『レッツ学校』は個人的にはかなり好きなタイトルとなったんですが、…多少ユーザを選ぶかもなあ、という点はちょっと否定できず。公式サイトのプロモーションビデオがけっこうよくできてるので、気になる人はコレ見て買うかどうか考えるのがいいかも。
しかしCMは意味不明。このゲームの良さを何一つ伝えてない。SCEってこれほどまでにCM作りがヘタだったっけか?