唐突にmyloを入手してみました。ソニーがWeb限定で売ってる「パーソナルコミュニケーター」なる機械です。基本スペックは、こんな感じ。
●320x240（QVGA）2.4型液晶
●WebブラウザはOpera搭載
●スライド式QWERTYキーボード搭載
●通信手段は無線LAN（802.11b）
●Skypeの音声通話・テキストチャットが可能
（詳しくは公式サイト参照されたし）
他にも内蔵メモリー1GB、音楽再生、動画(MPEG4)再生などもありますが、結局のところ、どういうシチュエーションで何に使えばいいのか、イマイチ難しい端末です。ソニースタイル限定で39,800円で販売中。中身を考えると仕方ないのかもしれませんが、ちょっと強気なお値段です。色は黒と白。
※画像をクリックするとソニースタイルのページに飛びます
本体は、一見PSP風ですが、PSPよりもかなり小さいです。携帯電話くらい。
キーボードはけっこう打ちにくく、爪の先でプチプチと押す感じになります。長文を打つ気にはあまりなれません。URLを入れるのに10キーよりはラクかな～という程度。慣れの問題かもしれませんが。一応予測変換できます。
ブラウザは、表示速度は意外と速いです。さすがOpera。PSPのブラウザよりサクサクしてるような気がします。
表示モードは通常表示の他に、この記事の冒頭の写真のような「画面幅に合わせて折り返し表示するモード（横スクロールが発生しないモード）」もあります。
フォントもなかなかキレイですし、一応タブ機能もあります。使用感はさほど悪くないです。...QVGAってのを除けば。
このご時世、320x240ってのはちょっと狭すぎです。QVGAでいいんだったら、携帯電話内蔵のブラウザでいいんじゃん、って気がしなくもないです。
なお、Flash非対応です。YouTubeとかはどうやっても見れません。
メール機能は付いていませんが、SkypeやGoogle Talkのテキストメッセージング機能には対応してます。あとWebメールなら利用可。Operaということで、GmailとかAjaxモードで使えるかな？ と思いましたが、Gmailの側がAjaxモードに切り替えさせてくれませんでした。でもHTMLモードでもそんなに悪くはないです。テキストメールのような字ばっかりのページなら、QVGAでもそんなに気になりません。
そんなわけで、「無線LAN完備の場所をよく移動して、Skypeをよく使う」という方でしたら39,800円を払う価値がありそうです。...って、ものすごい限定されてますけど。いや、だって、「無線LANでブラウザ使いたい」というだけなら、PSPやDSブラウザーならmyloの半分のお値段で買えちゃうし。というかブラウザ使いたいんだったら、携帯電話やPHSのほうがどこでも使えてよくない？って話になっちゃうし。やっぱりポジショニングの難しい機械です。
ただ、もしかしたら、「自宅ではそんなにヘビーにPCは使わない。Webをちょっと使う程度。あとSkypeは使うかも」という人だったら、「自宅のどの部屋でも無線LANの電波が入る」ようにしちゃえば、なかなかスマートなPCレス生活が送れるかもしれませんね。ちょっとした調べ物ならmyloのブラウザでもなんとかなるし。
ほか、使ってみての雑感。
●いかにも付いてそうなのに意外ですが、カメラ機能はないです。
●方向（移動）キーが右手側にあるのがちょっと慣れません。私がゲーム世代だから？
●いちおう「メモリースティックデュオ」の口はありますが、本体メモリが1GBあるから、あんまり使い道ないかも。miniSDスロットだったら「ケータイのカメラ画像のバックアップ」とかの使い道もありそうなのに...。
●バッテリー駆動時間はWeb閲覧時で「7時間」とのこと。無線LAN使いっぱなしで本当に7時間もつなら、けっこうスゴイかも。
いろいろ書いてきましたが、この機械の一番惜しいところは、やはり「公式アプリしか使えない」ってのに尽きるんじゃないでしょうか。標準状態ではあまりにもできることが少ない（と言うか、それなりにいろいろできるみたいだけど私には使い道がない）ながらも、何かしらの機能拡張が可能であれば、活かす方法はけっこうあるんじゃないかと思うんですが...。
ハードウェア的な中身に関してはインプレスPC Watchの記事が詳しいですが、Javaアクセラレータ付きのARMを積んでます。OSはLinuxということも判明してますが、Linuxを自由に使えるとまでいかなくても、Java環境が用意されるだけでも、かなり面白い機械に化けそうなのに。...望み薄かなー。
